HaraDesugi Diary

独身アラフィフおじさんの日記

「君が手にするはずだった黄金について」を読んでイケハヤ界隈に思いを馳せる

2024年2月10日

今日は半ドン。

土曜日は途中で雨が降るみたいな事情がない限り手ぶらで通勤している。仕事に必要なものは職場に置いてあり、あえてバッグに入れて家と職場を往復する必要がないからである。

じゃあ平日はどうなのかというと、交う人たちの目を気にしてバックパックを背負って通勤している。バックパックの中身は形が崩れないように丁度良いサイズの空の段ボール箱が入っている。

朝の通勤で他のサラリーマンが手に持ったり背負ったりしているバッグには一体何が入っているんだろう?

試しに「サラリーマン バッグの中身」とGoogleで画像検索してみたところ「これだったらバッグがパンパンに膨れ上がるのも止む無し…」と思えるような画像は見つけることができなかった。

…というわけで周囲の目を気にならず、雨の予報で折り畳み傘を携行する必要がなければ平日も手ぶら通勤でも一向に構わないと思っているが、昨日書いた日記にある通り読書を始めたので少し事情が変わった。

本を持ち運ぶようになった。

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土曜日は昼休みの無い半日勤務が殆どなので相変わらず手ぶらだが。

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト

昼過ぎに仕事を切り上げ、帰りにビールとスナック菓子を買って、Amazonプライムビデオのマイリストに登録しておいた「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」を観た。

ファイヤーブーストはワイルド・スピードシリーズの最新作で、スピンオフのスーパーコンボを含めると11作目になる。

昨年のいつ頃だったか忘れてしまったが「ワイルド・スピードシリーズを観たことがないから観るか」とシリーズ1作目に着手してようやく最新作に追いつくことができた。

本シリーズは改造車を走らせる走り屋たちの映画だったはずだが、最近では潜水艦と戦ったり巨大な磁石を装備した車両で敵の車両をくっつけたり吹っ飛ばしたりして街中を爆走したり、敵だったやつが次回作で味方になったり、死んだと思っていたやつが実は生きていたり(魁!!男塾フォーマットを採用)と、回を追うごとに荒唐無稽度が増してきている。

ただここまで無茶苦茶にやりながらも人気シリーズになっているのは単純に面白いからであり、ツッコミどころ満載でも「ワイスピだから仕方ない」とファンに思わせる関係性を築いているからだろう。

今回もそんな感じで物語が進み「え、この尺で最後まで行けるの?」というところで終わってしまった。そう、今回は1話完結ではなく続編ものになっている。

シリーズ最終章に突入した『ワイルド・スピード』は、もともと『ファイヤーブースト』と第11弾の2部作で完結する予定だった。しかし、ヴィンは『ファイヤーブースト』のプロモーション中、最終章が3部作になる可能性があると告白しており、実現すれば第12弾まで製作されることとなる。

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マーベルシリーズは漫画ワンピースのように今から追いつこうと思うとなかなか骨が折れるが、ワイルド・スピードシリーズはスピンオフを含めて11作しかないので、今から頑張れば春以降に公開される最新作に追いつくことができる。

興味のある方はぜひ。

君が手にするはずだった黄金について

映画を観て晩御飯を食べたあとは読書。昨日から読み始めた「君が手にするはずだった黄金について」は相変わらずの面白さでページをめくる手が止まらず最後まで読んでしまった。

本作は直木賞受賞作家である小川哲氏の短編集で、小説家の主人公「僕」が様々な「ちょっと変な人」に出会う内容になっている。

主人公は小説家であること、周囲に「小川」と呼ばれていることなどから作者本人であることが想像でき、一見自分語りのエッセイのようにも見える(最後に受賞エッセイという章がある)が、話の内容的にフィクションではないかと思われる。

こういう手法をオートフィクションというらしい。

自伝のように作者と語り手(つまりは登場人物であるが)とが同一人物であることに依拠しながら、同時にフィクションを、主として小説というジャンルを持ち出してくる物語のことである。

オートフィクション

本作に登場する「ちょっと変な人」を見ていると、少し前までよくやっていたネットウォッチを思い出す。

イケダハヤト氏がブログやYouTubeで情報発信を行い、自身の経験を情報商材として販売していた頃、彼自身や彼の周辺には面白いエピソードで溢れていた。

僕はイケハヤ氏の中学生の屁理屈のような理論や、n=1を絵に描いたような酷い商材、それらにありがたがって課金する残念な方々などを観察するのが楽しくて仕方がなかった。

イケハヤワナビーたちが手にしたかった黄金は、彼らの手に渡ることなく、胴元であるイケハヤ氏が独り占めしてしまった。

では「君が手にするはずだった黄金について」ではどうなったのか?

だいたい想像はつくと思うが、それでも面白いので興味のある方はぜひ書店で手に取って欲しい。